K I S E K I
ときには
私の手に舞い降りて 消える一瞬に咲いた
雪の結晶だったり
ときには
台風を耐え抜いた
小指よりもちっちゃな 白い花だったり
またあるときには
流れ星が流れている間に願い事を三回言えた
少女の晴れやかな笑顔だったり
それは音も無く なんの予兆もなしに
突然 現れる
ほんのささいなことでも
それは形をなして
私たちの前に現れる
それを感じ それだと理解できるのは
ほんの少しの人だけだとしても――